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※掲載価格・表記は掲載当時のものです。

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【潜入特集 Vol.3】ファブリック選びの楽しみと”国内張り”

2016/03/17

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カール・ハンセン&サン ジャパンのオフィシャル製品メンテナンスサービスは、ぺーパーコードの張り替えだけではありません。倉庫の2階にも工房スペースがあり、こちらではテーブルの補修、ファブリックの張り替えなどのメンテナンスが行われています。

そしてもう1つ、新品製品のファブリック張りの工程も行われていました。

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2階へと上がる階段に飾られたデンマークの工房の写真や、過去の展示会のポスター。デンマークとの強い絆を感じる一角です。
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取材当日に作業されていたのはハンス J. ウェグナーデザインの名作の1つ「スリーレッグド・シェルチェア(CH07)」。木製のボディにファブリックを張った座面が付きますが、そのファブリックを張る工程がこちらで行われています。

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丸い木板に、四角い布を繊維の伸びを利用して張っていく作業。少しでも力に偏りがあればしわができてしまいます。

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職人・秋山さんに「ペーパーコード張りは一人前になるのに3年は必要と聞きました。こちらはどれくらい?」と尋ねたところ、「終わりがないので何年とも言えません」との回答。

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なぜデンマークではなく日本でファブリックを張るのか?

カール・ハンセン&サンの製品の多くはファブリックを選ぶことができます。自分で持ち込んだ生地を張ってもらうことも可能です。当然オーダーに合わせて製作しますが、デンマークで作っていたのではどうしても納期がかかる。そこで、一部の製品はファブリックが張られていない状態で輸入し、ファブリックだけを日本で仕上げることで納期短縮を図っているのです。

ファブリック選びの楽しみを提供しつつ、少しでも早くお客様に届けたい。それが「日本で張る」の理由。

また、「デンマークで張られて入荷した製品でも、張りが甘ければここで張り替えちゃいます」という秋山さん。日本品質での厳しいチェックが、ここでもまた行われていました。

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職人の川端さん(左)と秋山さん(右)。

最後に、これまでで一番印象に残っているメンテナンス案件を聞いてみました。

「震災の影響で泥に浸かったYチェア6脚を預かったことがありました。やっぱりすべては落としきれなかったんですが、だいぶ時間をかけて通常は引き受けない木部のクリーニングをして張り直しもして。普通なら捨てちゃうだろうというものを長く使ってくださろうとする。そういう気持ちには応えていきたいです。」

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メンテナンスを待つカール・ハンセン&サンの椅子たち。どれも持ち込んだ方の思い出が詰まった大事な椅子。

「倉庫」と呼ばれる場所に潜入してはっきりと確認できたのは、本国デンマークに通ずるクラフトマンシップと、カール・ハンセン&サンという看板を背負う誇りが力強くあるということ。そして「高い品質の製品を、少しでも早く日本市場に届ける」というポリシーが貫かれた、情熱的で献身的なスタッフの皆さんの姿でした。

「ここはどういう場所ですか?」という質問に、責任者の吉岡さんは「本物の製品を扱える世界最高の職場」と笑顔で語られました。

デンマークで作られ、本国に劣らぬレベルの国内サービスが用意されたカール・ハンセン&サンの家具。単純な輸入品の域は軽く超えた商品と言えます。ショップやショールームで実物に触れ、メンテナンスサービスを利用し、本物の素晴らしさを感じてみてください。

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カール・ハンセン&サン フラッグシップ・ストア

▽修理受付(予約制)
対象:カール・ハンセン&サン社の全アイテム
メール:repair@carlhansen.jp
電話:03-6436-8540(修理部門直通/受付時間 10:00~17:00)
※土曜・日曜・祭日定休/夏季・冬季休暇あり

Photo:Kahori Kurihara
Writing・Edit:塩見直輔

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